今のところ分かっている「e-Bio Fuel-Cell」の持つデメリットは『国を挙げて水素自動車をこれから普及させようとしている時に、日産だけが独自技術を優先して足並みを乱した事』だけです。
つまり、デメリットは『日産が空気読んでない』という、ただそれだけしかありません。
仮にこのまま日産の「e-Bio Fuel-Cell」が普及するとどうなるか?というと、バイオエタノールはガソリンよりも危険物としての取り扱いが簡単な液体の為、今まで使っていたガソリンスタンドの設備でそのまま、しかも今までよりも手軽に安全に給油が行える形となります。
そうなると、水素自動車の普及に向けて全国に造りまくる予定だった水素ステーションが、丸ごと要らなくなるんですね。
あれ?じゃあ無駄な水素ステーションが普及する前に良い技術が出てきて、むしろ良かったんじゃない?とあなたは思うかもしれません。
普通はそう思いますよね?
でも、全国各地に水素ステーションを造る事で、想像を絶する規模で人と金が動く、いわゆる『特需』が生まれる予定だったんですよ。
で、もし水素の代わりにバイオエタノールが普及してしまうと、その水素ステーション特需が無くなってしまう訳です。
それを不満に思う人がいるんですね。
誰か?
もちろん特需によって大儲けする予定の人です。
ちなみに水素ステーション建設にかかった莫大な費用は最終的に誰が払う事になるのか?と言うと、もちろん水素自動車と水素ステーションを使う消費者になります。
いやー、勘弁して欲しいッス。
それでもバイオエタノールより水素の方が優位な部分が何か有ればまだ議論の余地はあったと思うのですが、現状トヨタ車やホンダ車の水素自動車に使われてる電池(PEFC(固体高分子形燃料電池)と言います)よりも、バイオエタノールを使う日産の電池(SOFC(固体酸化物形燃料電池)と言います)の方が発電効率が高いらしいんですよ。
・資料1 家庭用燃料電池について(PDF形式:2120KB) - 経済産業省
このまま水素自動車の優位点が何も見えないまま、ゴリ押しで水素自動車の普及に踏み切るなら、それはもう単なるコンコルド効果と無責任な特需狙いじゃん、としか言わざるを得なくなるのではないでしょうか。
今ならまだ引き返せるんじゃないですかね?
多分、バイオエタノールでも大儲けする方法はあるんじゃないでしょうか。多分ですけど。私は知りませんけど。
そんな訳で、このままバイオエタノールの優位を保てるのなら!
やっちゃえ日産!!
・日産自動車、バイオエタノールから発電した電気で走行する 新しい燃料電池システム「e-Bio Fuel-Cell」の技術を発表
<おまけ>
【限定 ギターピック付】 LIVE HISTORY 2000〜2015 [ 矢沢永吉 ]
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